ハイラインへ。

9月の上旬、ニューヨークで最近できた名所、

ハイラインに行ってきた。

ハイラインというのは、チェルシー界隈を通っていた

昔の鉄道跡地を改修してできた公園である。

一般道よりもかなり高い位置に街を縦断していて、

デザインされたベンチがあり、アート作品があり、広場がありと

見どころがたくさんあった。

観光客で賑わっており、知らない国の言語がたくさんきこえてきたのを覚えている。

 

草木も多く、秋を感じる風景に変わろうとしていた。

ハイラインの最南端は、このブログで最初の頃書いたホイットニー美術館につながっている。

ニューヨークの都市計画はしっかりしているな、と感心した。

 

アート作品の中で多くの人を驚かせていたのが、

一般人と同じくらいの背丈で、パンツ一枚だけはいているおじさんの彫刻だった。

私もそうだったのだが、異常にリアルで、

ハイラインの光景を撮りながら、そのおじさんが目に入った瞬間には、

いくらニューヨークでもこんな格好の人はいないだろうけど、もしかしたら。。

と現実と非現実の区別がつかなくなった。

近くに寄って行っても、体を動かさないパフォーマンスかな?と、

本気で疑ったくらいだ。

 

ようやく彫刻だとわかったとき、ニューヨークはこれがリアルだと感じるほど

奇妙な人々が多くいるんだよな、と改めてこの地を肌で感じた気がした。

 

ニューヨークには、等身大の自由の女神像が突然動き出す、

というようなパフォーマンスをする人がいたり、

地下鉄の中で突然歌い出し、良かったら帽子にお金を頂戴、という人がいたり、

様々なパフォーマーがいるのだ。

 

この彫刻の狙いは的を得ているなとつくづく感心した。

 

まだまだ暑い日が続いていたが、すすきが元気に生え始めたハイラインは

季節を写し出す絶好の場所で、多くの地元の人々もくつろぐ公園として、

セントラルパークとは違う、細長の立地の特性を活かして機能している

素晴らしい場所だった。